商標登録はどんな人に必要?

商標登録はどんな人に必要?

2021年6月15日

こちらのブログ内容は、音声で聞くこともできます。
https://stand.fm/episodes/602c8f9b0ec0633ea467bfe1

前回は、アールマーク ” ®︎ ” は登録した商標だけに使えるので、
むやみに使わないようにしましょう、というお話をしました。

とはいえ、商標登録は結構お金がかかるので、
単にアールマーク ” ®︎ ” をつけたいがために、
出願手続をするというものではありません。

意外と、初めてご相談されるお客様の中にも、
「商標ってなんのために取るんですか?」
と聞かれることがあるんですよね。
「あれ?相談にいらしたのに?」
と初めは驚きました。
それで詳しく聞いてみると、
周りの方から「商標登録しておいた方がいいよ」
と言われてご相談にいらしたケースが割とあります。

そこで「商標登録ってどんな人に必要なのか?」
これについて今回はお話をいたします。

★結論

最初に結論からいうと、

・オリジナルの商品名をつけた商品を作って売る人
・オリジナルのサービス名をつけてサービスを提供する人
・ホームページや看板などにロゴマークをつけている人
・またはこれらの予定のある人

などに必要となります。

ではなぜこれらの人に商標登録が必要なのかを、
詳しく掘り下げて解説します。

★商標とは?

まず、商標とは何か?
これについて知っておく必要があります。
「自分で独占したい文字?」
「ロゴマーク?」
人によっていろんなイメージがあるかもしれません。

正確にお答えすると、
文字や図形や記号等を、事業における商品やサービスについて使用するもの
これが商標なんですね。
いってみれば、「自分と他人の商品やサービスを見分けるための目印」が商標です。

「単なる文字や図形や記号のこと」
ではありません。
単なる文字や図形や記号が商標登録されてしまうと、
いろんな表現がアウトになってしまって、
世の中禁止用語だらけになってしまいますね。

英語で考えるとよくわかるのですが、
商標のことを英語でTradeMarkと言います。
単なるMarkではなく、
Trade(商取引)における
Mark(文字や図形や記号等の目印)
ということです。

つまり、商標は必ず商品やサービスと一体に結びついていて、
商取引=事業のために使うもの
ということがわかるのではないかと思います。

★商標登録するメリット

次に、商標登録すると、何ができるのか?メリットについて考えていきましょう。
商標登録は、出願するときに商品やサービスを指定して、
その範囲内で登録されます。

そして、その登録した範囲内では、
他の人が無断で登録した商標を使うことができません。
したがって、自分の商品やサービスを気に入ってくれたお客さんが、
また買いたいという時に、商標を手がかりに探してくれるのに役立ちます。

もし他者が似たような名前をつけて似た商品を販売していたら、
お客さんは間違えてそちらを手にしてしまう可能性がありますよね。
これは、本来自分の売り上げになるはずだったのが、
ライバルの売り上げになってしまうので、非常に困ります。

例えば、「お〜いお茶」は伊藤園のお茶ですが、
サントリーのお茶も「お〜いお茶」、
キリンのお茶も「お〜いお茶」、
アサヒのお茶も「お〜いお茶」
だとしたら、伊藤園の「お〜いお茶」のファンが間違えて
キリンの「お〜いお茶」を買ってしまうかもしれません。

ライバルの売り上げになるだけなら、
自分が許せば問題にはなりませんが、
自分を信頼してくれていたお客さんにとっては、
「間違えてしまったよ」とガッカリしてしまいますよね。
気づかなかったとしても、
「なんか質が落ちたな。もう買うのやめよう」
なんて思われてしまうかもしれません。
ひどい時は、悪質なものをつかんでしまって、
健康被害が起きたり、事故につながる恐れもあります。

こういうことを防ぐために、
名前を差別化したり、ロゴマークを差別化したり、
パッケージを差別化したりします。
そして、商標登録を取ることで、
より強力に予防することができます。

やはり差別化だけだと、
類似のものが出てきてしまいますからね。

他にも、自分の登録商標を他人が使うのを許可することで、
ビジネスを大きくできるメリットもありますが、
これについてはまた別の機会にお話したいと思います。

★商標登録が必要な人

以上、商標登録はビジネスを差別化して、
自分の事業の利益を守るため、
そしてお客さんの利益を守るためのものであること。
したがって、何か自分の商品やサービスを提供している人、
これから提供していこうという人にとって、
必要だということがわかったのではないかと思います。

※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。