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商標

【図解】商標出願すべきかどうかの判断基準

商標登録はどんな人に必要?」の記事で、
・オリジナルの商品名やサービス名をつけた商品やサービスを提供する人
・ホームページや看板などにロゴマークをつけている人
・またはこれらの予定のある人
などは、商標登録が必要ですよとご説明しました。

商標登録はどんな人に必要?

前回は、アールマーク " ®︎ " は登録した商標だけに使えるので、 むやみに使わないようにしましょう、というお話をしました。 とはいえ、商標登録は結構お金がかかるので、 単にアールマーク " ®︎ " をつけたいがために、 出願手続をするというものではありません。 意外と、初めて…

とはいえ、いざ商標登録しようと思っても、
出願手続と登録には結構お金がかかりますし、
今は特にトラブルも起こりそうもないから、
すぐに必要という感じがしないんだよな〜と
いう方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は「商標出願すべきかどうか」の判断基準について、
みなさんが慣れ親しんだマトリクスを使ってお話をいたします。

★緊急度と重要度の時間管理マトリクス

今回活用させていただく、みなさまが慣れ親しんだマトリクスというのが
緊急度と重要度の時間管理マトリクス
です。

実際に図を見ながらの方がわかりやすいので、
こちらの図をご覧になってみてください。

こちらのマトリクスは、
故スティーブン・R・コヴィーさんが書かれた
世界的ベストセラーの「7つの習慣」に紹介されているものがベースになります。
おそらく、みなさんも一度は目にされたことがあるのではないかと思います。

仕事を「緊急度」と「重要度」のタテヨコ2軸で分けて、
取り組むべき優先度を4つのパターンで示したものです。

緊急度が高くて、重要度も高いケースが最優先、
緊急度が低くて、重要度が高いケースがその次、
といった形で、仕事の進め方がわかりやすく整理できる点で、
多くの人が活用されてますよね。

★商標出願の必要性も「緊急度」と「重要度」で判断

商標出願の必要性も、こちらの「緊急度と重要度の時間管理マトリクス」で判断することができると考えています。
他者が使用しているものは「緊急度」が高く
自分が使用している場合は「重要度」が高い
としています(あくまで個人的な見解ですが)。

①緊急度が高くて、重要度も高い

左上の①が、緊急度が高くて、重要度も高いケースです。
これは、すでに商標を使用中又は使用予定があるけれど、
他者も類似の分野で類似の商標を使用している場合が当てはまります。
もちろん、自分が現在持っている権利では対応できない場合です。

この場合は、相手が商標出願する可能性があるので、今すぐにでも出願した方がいいです。
というのも、日本の商標制度は、早く出願したもの勝ちの制度となっていますので、
相手に先に出願されてしまうと、相手の商標が優先的に登録されてしまうからです。
そうすると、今自分が使っている商標は、無断で使えなくなってしまいます。

実際にあったクライアントのケースで、
たった1日違いで、他者に類似の商標を出願されてしまったことがありました。
こちらの出願は審査で拒絶され、
泣く泣く商標を変更したのはいうまでもありません。

②緊急度が低くて、重要度が高い

右上の②が、緊急度が低くて、重要度が高いケースです。
こちらは、すでに商標を使用中又は使用予定があるけれど、
他者は使っていないので、緊急度が低い場合が当てはまります。

こちらは、他の誰も使っていないから、
ついつい甘く考えて「大丈夫だろう」と思いがちです。
しかも、目に見えないリスクに備えるのは、なかなか難易度が高く、
ある程度余裕がないとできませんよね。
ただ、先ほどご説明したように、
商標は早く出願したもの勝ちですので、
実は水面下で他者が商標出願していた、というケースがよくあります。

これも実際のクライアントのケースですが、
日本でまだ使用実績のない、外国の会社が日本に商標を出願していて、
クライアントの出願が数十日の差で負けて、審査で拒絶されてしまったことがありました。

また、近年ニュースにもなって問題になっているのが、
自分は使用しないのに、いろんな著名な商標を先取りしようとして大量に出願し、
該当する企業に売りつけようとする人がいることです。
この話はまたいつか詳しくしますが、
世の中には悪巧みしている人がいるので、注意してほしいところです。

したがって、今すぐとは言いませんが、
できるだけ早く、ご予算との都合が合えば、商標出願を検討していただきたいなと思います。

③緊急度が高くて、重要度が低い

左下の③が、緊急度が高くて、重要度が低いケースです。
こちらは、他者が商標を使用しているけど、
自分はその商標や類似の商標を使っていない場合が当てはまります。

これは何も気にする必要ないのでは?と思いますが、
自分がどこかのタイミングで、その商標を使い始めるかもしれないですよね。
そうすると、相手とこちら、どちらが先に商標出願するのか?という話になるので、
使用めどがついたら、出願をご検討されるのがいいと思います。

とはいえ、誰かが先に使用している商標は、そもそも使わないのが無難です。
差別化という意味でも、別の商標を出願して使う方がおすすめです。

なお、相手が先に使用をしていても、
基本的には先に出願した方が勝ちますが、
相手の商標がすでに世の中で広く知られているような場合は、
出願が審査で拒絶されてしまう可能性がある点はご注意ください。

④緊急度が低くて、重要度も低い

最後は右下の④で、緊急度が低くて、重要度が低いケースです。
自分も他人も商標を使用していない、使用予定もない場合ですね。
基本的に商標出願は不要です。

ただ、まだ使用はしていなくても、先に商標を出願しているケースはよくあります。
したがって、同業他社がどのような商標を出願しているのか、
何が登録になって、何が拒絶になったのかなどは、
できれば押さえておくと、いい競合分析の材料になるのではないかと思います。

以上、今回は「緊急度と重要度のマトリクス」を使って、
商標出願すべきかどうかの判断基準について、ご説明しました。
ぜひご参考いただければ幸いです。

https://stand.fm/episodes/602f3a780ec063c44767f7e1

※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。

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