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広がるデザイン保護

※2019年5月14日配信メルマガVol.19より、一部加筆修正の上抜粋

先週金曜日の参議院本会議において、
「特許法等の一部を改正する法律案」が全会一致より可決・成立しました。
(ご参照: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44611330Q9A510C1EAF000/
公布されると、原則1年以内に施行される予定です。

特に大きく変わったのが、デザインを守る「意匠法」です。
https://www.meti.go.jp/press/2018/03/20190301004/20190301004-1.pdf

・画像デザインの保護の拡充
⇒クラウド型サービスに使われる画像や、壁や机等の上に投影される画像のデザインも、保護の対象になります。
(これまでは、物品に記録され、表示されているもののみが保護の対象でした)

・空間デザインの保護の拡充
⇒建築物及び内装の意匠も保護対象になります。
(特徴的な形状のテーブルやカウンター等を使った内装デザインを保護でき、店舗ブランディングがしやすくなります)

・意匠権の存続期間の延長
⇒権利の存続期間が「出願から25年」になりました。
(これまでは「登録から20年」でした。「出願から」となった点はご注意ください)

・関連意匠制度の拡充
⇒関連意匠の出願可能期間が延長され、また関連意匠にのみ類似する意匠も登録可能となりました。
※「関連意匠」制度とは、自社で出願した意匠(本意匠)に類似する意匠(関連意匠)の登録を認める制度です。
(これまでは「8ヶ月程度」(本意匠が登録公表されるまで)だったのが、「本意匠出願から10年以内」まで可となります。
また、本意匠に類似せず「関連意匠にのみ類似」する意匠も、関連意匠出願ができるようになります。)

・複数意匠一括出願の導入
⇒複数の意匠を一括して出願できるようになります。

・模倣品対策の強化
⇒取締回避の目的で侵害品を構成部品に分割して製造・輸入等する行為も、取り締まれるようになります。

あとは、特許や商標でも共通しますが、
・損害賠償額算定方法の見直し
⇒侵害者が得た利益のうち、「権利者の生産・販売能力を超える部分」について、「ライセンス料相当額」を損害賠償請求できることとなります。また、「ライセンス料相当額」の損害賠償額算定に当たり、「侵害があったことを前提として交渉した場合に決まるであろう額」を考慮できます。

意匠権は、日本ではまだまだ活用されているシーンが少ないですが、
技術の内容で特許が取れないようなものでも、
見た目の部分が類似する物品には、 意匠権で対処できた、というケースがよく見られます。
オムロンがタニタを訴えて、1億2,900万円の損害賠償請求が認められた「体組成計事件」は、近年の好事例ですね。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/339/085339_hanrei.pdf

今回の意匠法改正の内容を見ても、
保護対象と保護期間を広げて、より意匠を活用してほしいとの意図が見られます。
デザインの力を経営に活かす企業の、一つの選択肢として、
意匠登録を考えてみるのは良いのではないでしょうか?

 

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