知財で稼ぎつつ、ビジネスを守るためのヒントを発信しています。

090-5437-5497

著作権

【ご質問】タロットカードの絵を載せたり、解説書読んだりしていい?

★ご質問

タロットカード、オラクルカードと言われるものを使用していますが、 その絵の写真の掲載や解説書の読み上げについてです。

どこに許可を取れば良いかわからず、また調べた中では
日々掲載されるsns上の写真やメッセージの記載について、全てを取り締まれないのでは、とか、逆にそれらの紹介がカードを求める人へのコマーシャルになって購入者が増えるのでは、と
書かれているのを読んでいると、 いいのか悪いのか、わからなくなりました。

私は絵の写真を載せず、口頭で絵の説明をしています。
また解説書からは全部でなく一部を読み上げている場面がありますが、
どの程度、全体の何%なら良いなどあれば知りたいと思います。

仕事にする前に確認をして始めたいと思っていたのに、なかなかどうお聞きして良いか、まとまりませでした。
よろしくお願いいたします。
カードを使ったカウンセラーの仕事を目指しています。(原文ママ)

★結論

最初に法律の原則を紹介して、
次に例外に当たるケースを解説します。

まずは、原則ですが、
カードの絵や、それについている解説書については、
著作権が発生している可能性があるので、
絵の画像を載せたり、解説書をそのまま読み上げたりすると、
著作権侵害になる可能性があります。

より詳しく言うと、
著作権の中の、複製権公衆送信権の侵害ですね。

全部取り締まるのは難しいとか、
カードのコマーシャルになるからいいといったことは、
確かにそうなんですが、
あくまでも都合のいい解釈であって、
法的には何も意味をなさない理屈になります。

ただ、カードの中には、
とても古いものもあって、
すでに著作権が切れている場合もあります。

例えば、「マルセイユ版タロット」とか「ウェイト版ライダータロット」などですね。
著作権が切れていれば、当然侵害にはなりませんので、
変に改変とかしなければ、
絵の画像を載せたり、解説書を読み上げるのは問題ありません

著作権があるかどうかは、カードの制作元などの権利者に問い合わせたり、
ネット上で調べたりして、判断されてみてください。

質問者さんは、
絵の写真は載せないと言うことなので、
画像の使用については心配されなくても大丈夫です。

★例外

(1)引用に当たる場合

次に例外ですが、著作権法上の「引用」に当たる場合は、
解説書を読んでも著作権侵害にはなりません

著作権法上の「引用」に当たるには、4つの要件を満たす必要があります。
引用部分とその他の部分を区別できること
引用部分がサブで、自分のコンテンツ部分がメインであること
出典を表示すること
勝手に表現を変えないこと
が必要です。

①引用部分とその他の部分を区別できること

これは、例えば、「カードによると”・・・・・”と書いてあります」のように、
引用するカードの解説部分と、そうでない部分をはっきり区別できるような読み上げ方をするといいでしょう。
具体的には、引用部分の前後でちょっと間を空けて読むとか、
引用部分は話すスピードを変えてみるとか、変わった声で話すとかですね。
ご自身なりの工夫をすれば大丈夫です。

②引用部分がサブで、自分のコンテンツ部分がメインであること

こちらは、引用するカードの解説部分は、あくまでもサブ的な位置付けにして、
質問者さんの言葉で伝える部分をメインの位置付けにすることです。

何%と決まっているわけではないのですが、
質問者さんは、カウンセラーのお仕事をされるので、
クライアントさんのお悩みや聞きたいことに沿ったお話をメインでされるのであれば、大丈夫です。

ビジネス的にいうと、まさにここが質問者さんの付加価値の部分です。
質問者さん独自の視点で、リーディングして解釈して、
相手に寄り添った、その人に一番響く言葉を選ばれると思うので、
それなら権利的にも大丈夫ということです。

③出典を表示すること

これは使っているカードの名前を示せばOKです。
例えば、私は「日本の神様カード」っていうカードを持っているのですが、
その場合は、「日本の神様カード」って示せばいいということですね。
必ずしも配信の中で言わなくても、
概要欄にわかるように書いておけば問題ないでしょう。

④勝手に表現を変えないこと

引用した部分は、わかりやすく言い換えたり、表現を付け足したり省いたりしないということです。
これは、全文を読むという意味ではないですよ。
例えば、50音のうちのか行を引用する場合、「かきくけこ」と読むのが正解で、
「かきくけそ」とか「かきけこ」とか「かかききくけこ」とかそういう風に読まないという意味です。
伝わりますかね?

(2)ガイドラインなどのルールに従う場合

以上が、例外に当たる「引用」のケースですが、
もう1つ例外のケースがあって、
カードの権利管理者が、利用に関してルールを設けている場合です。

つまり、カードの取り扱いについて、
こういう場合は使っていいよ」「こういう場合はだめだよ」と
ガイドラインを示していることがあるんですね。

この場合は、ルールに従う限りは利用することができます
例えば、「ライトワークス」っていうネットショップをやってる、
株式会社JMA・アソシエイツさんによると、
「ガイドブックの文章のみを使ってリーディング」
するのはダメとあります。
逆に言えば、リーディングする人の解釈が加わればいいんですね。
そして、「ブログでの公開」「SNSへの投稿」「リーディングの提供」は、
問題ないとされています。
https://www.light-works.jp/html/page82.html

★商用利用は問い合わせ必要?

ただ、ものによって、商用目的で利用する場合は、
問い合わせが必要と書いてあることがあります。

ここがちょっと難しいのですが、
問い合わせ必要って書いてあるにもかかわらず、
商用で無断利用しても、著作権法的には「引用」なら問題ないんです。
ただ、民法の債権法の視点から見れば、
この場合は「契約違反」なんですよね。

揉め事を起こす可能性を限りなく0にしたいなら、
まずは制作元や発行元のガイドラインを確認の上、
それでも不明なら直接問い合わせることですね。

以上、ちょっと長くなりましたが、ご参考ください。

https://stand.fm/episodes/60e15326b22b11000682f9db

※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。

関連記事

090-5437-5497

TOP