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特許

「自撮り棒」も!?他人のアイディアで合法的に稼ぐ方法

★自撮り棒は早すぎた

今や若い人を中心に多くの人が使っている「自撮り棒」。
主に観光地などでセルフィーを撮る時には欠かせないアイテムですよね。

そんな自撮り棒ですが、実は最初に発明されたのは日本だということをご存知でしょうか?
発明したのは、ミノルタカメラ、現在のコニカミノルタです。
当時スマホはもちろんありませんが、
コンパクトカメラを売るための付属品として、
自撮り棒を売り出したようです。

この自撮り棒について、コニカミノルタは
昭和58年(1983年)1月18日に「カメラ支持装置」というタイトルで、
「実用新案登録出願」をしました。
(実全昭59-112241

「実用新案」というのは、「特許」の弟とか妹みたいな権利で、
新しい技術的なアイディアを簡単に短期間だけ保護できるものです。

また、コニカミノルタは、1年後の1984年1月17日に、
米国でも特許出願をしました。

結局、日本の実用新案の方は権利化しなかったようですが、
米国の特許の方は、ちゃんと特許になりました。(米国特許4,530,580

ところがこの自撮り棒、
残念ながら売れなかったようです。

その理由としてまず、デジタルカメラが普及していなかったこと。
ディスプレイに液晶がない時代だったため、
凸面鏡を取り付けて自分の姿を確認するスタイルだったのですが、
これが見にくかったんですね。

それから、当時はまだカメラが重たかったこともあります。
自撮り棒に取り付けても、
カメラが重いとプルプルして持ちづらいですからね。

まだ携帯電話もショルダーバッグみたいなでかいやつで、
当然カメラ機能もついてない時代です。
つまり、自撮り棒のニーズが発見されていなかったため、
誰も見向きもしなかったんですね。

そんなこともあり、
米国の特許も1993年には特許料の納付をやめて、
権利を消滅させてしまいました。
ちょっと時代を先取りしすぎたようです。

ところが今では、ご存知のようにカメラも小型化され、
スマホにカメラ搭載は当たり前になっています。
つまり、コニカミノルタの特許を知っていたかどうかわかりませんが、
自撮り棒のニーズがようやく生まれてきたところで、
すでに特許もないし、自由に使える技術なので、
いろんな企業が自撮り棒を製造販売し始めたわけですね。

★他人のアイディアで合法的に稼ぐ方法

これが表題の「他人のアイディアで合法的に稼ぐ方法」です。
つまり、特許や実用新案といった権利が消滅したり、
権利化されることなく終わったりして、
世の中にオープンになったアイディアを使って稼ぐのです。

権利化しなかったり、権利が消滅したりしたアイディアの中には、
その当時にはニーズがなく、ビジネスにならなかったけれど、
現在ならニーズがあり、実用化も可能で、ビジネスになるというものも含まれています。

したがって、特許の情報は、自分が特許を取る場合に限らず、
ビジネスに活かすための宝庫であるという見方もできるんですね。
なので、これを活かさない手はないと思います。

★アイディアを使うときの注意点

ただし、注意点が2点あります。
まず1つは、昔の技術がそのまま現在使えるかはわからないこと。
これは、いざ実用化しようと思う人なら、
当然行き当たるところなので、
言われなくても現在の環境に合わせて改良すると思います。

そこで出てくるのが、2つ目の注意点です。
権利がなかったり消滅したりしたアイディアに、
改良を加えたものは、すでに別のアイディアだということです。
ということは、その別のアイディアについては、
他の人や企業が特許や実用新案などの権利を取っているかもしれないですよね。
そうなると、その新しいアイディアは使えません。

したがって改良を加えた場合には、
その改良したアイディアに特許などの権利がないかを調べるのが良いでしょう。
また、もし権利がないとしても、安全に使うために、
余裕があるなら、自分で特許などの出願をする
ということも、検討されてみてください。

https://stand.fm/episodes/6035be2b0ec063dfb7687d59

※配信時点の判例通説等に基づき、個人的な見解を述べています。唯一の正解ではなく、判断する人や時期により解釈や法令自体が変わる場合がありますので、ご注意ください。

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